こんにちは。堺市東区の女性ファイナンシャルプランナーが経営する不動産会社「咲結ライフプランニング株式会社」の川岸です。
不動産は唯一無二のものです。どんな土地も建物もそうです。一瞬で売れることもあれば、ずっと売れなくて急に売れたり色々です。仕方がないのですが、同じものは二つない。そういうものです。これは普遍だと思います。
今回、とある海の綺麗な街にある、長年空き家になっていた不動産の売買を担当しています。
時期もあったのか(海シーズン間近)出してすぐに、内見申し込み、次の日も問い合わせが多く、出した翌々日に内覧してもらうことにしました。しかしながら、出した次の日に、ノールックで現況渡しで大幅指値(値下げ交渉)つきで申し込みが入りました。
ただ、その時点で満額(出している価格)でなかったし、それよりも次の日の内覧会のお申し込みをされている方もいらっしゃる(かつ、ほぼ申し込みをいれそうな方も混ざっている)ので、その人と回答、条件を並べた上で、売主さまに選んでいただくということをお話しして、また、そこで新規の内覧の方は打ち切りました。
すでに買付をいただいているかたに再度お伺いしました。本当に、その価格で良いのですか?と。
私は互いの希望者の方に互いの条件を一切言いませんでした。もちろんですが。そうじゃないと、後出しジャンケンになりますし。
次の日の内覧会でやっぱり申し込みが入りました。隣接地の方で、以前からどうしても欲しかったとのことで、出している価格以上でも欲しいとのこと。ただ、私は前の方の価格、条件はもちろん言えないので、ご自身の思う条件をご記入くださいとお伝えした上で、記入いただきました。
売主さんに、2件申し込みがあったことを伝えました。1件目の方が、1番初めにお申し込みいただきました。現況渡しで、価格は○○。お子様も小さく、ご家族で居住されること、先祖代々のお墓が近くにあって、とても気に入られていると意気込みをお伝えしました。2件目の方は、2番目にお申し込みをいただきました。現況渡しで価格は○○。実はお隣の方でずっと購入できるならとお考えだったとのこと。なお、私はどちらにも互いの条件をもちろん伝えていない。また、内覧や申し込みのタイミングがほぼ同時なので、お二方に、売主さまに選んでもらいますとお伝えしておりますと、売主さまにお伝えしました。その上で回答を委ね、本日、結果をいただきました。
結果、売主さまは、2件目の方を選ばれました。価格が倍違いました。隣接地の方が使うメリットって本当に大きいのです。だからこその価格だと思いました。
不動産の購入って、先着順のこともあれば、価格•条件次第のこともあります。その時次第です。特に今回はタッチの差だったので、この形式にせざるおえませんでした。
仲介会社によっては、仲介手数料に色をつけてくれるところを優先する会社もいると思います。例えば、今回は条件が揃ったので、安い価格を出した方に、+○○万円コンサル費くれたら、購入できますよ。というような、驚くけど、とっても良くある手口です。そして、高値の方に、売主が売らないといいだした!など嘘をつく手法です。そうする方が、確かに儲かります。ただ、売主の立場からしたら、良い条件があるのに、隠されて損する。買主の立場からだと、余計にお金を払わされる。だまされる。なんも良いことないと思います。すぐにトンズラするんだったら使う手口だと思います。大手でもこんなことが多いようで、オークション形式が増えました。
1番の方よりお怒りの連絡がありました。気持ちは分かります。
追加でいくら出せば購入できるんだ?!(現況の建物をリフォームして利用されるとのことでしたが、リフォーム費用を考慮すると、とてもじゃないけど提示価格でも割に合わないと思いお伝えしました)
外国人だからそんなことをするのか?!(弊社のお客様にも外国人の方がたくさんいらっしゃいます。そんなことは今までもこれからも一切いたしません)
なんで隣の方が申し込みするのを言わなかったんだ!知ってたんだろう?!なんで一般にむけて募集したんだ!?(もし、そのお気持ちを知っていたら、面倒な写真の加工や間取りは作りません。売主さまも含めて誰も知らなかったのです)
嘘をつくのが苦手ですが、嘘も方便かもしれないと思いました。
ただ、私は仲介の仕事は、売主と買主の最大のメリットを考えることだと思っています。
もし今回、売主さまに2番手さんのことを伝えず一番手さんで決めていたら、大きな経済的損失でした。一番手さんに、買いあがり(価格の上昇)をお願いしたら、リフォーム代が嵩むのに、さらなる出費になっていたでしょう。そう思うのです。
まだまだ取引は終わっていませんが、なんとか仲介できればと思うのと同時に、今後、同時になった時に、どのように進めていくかなどを再考しようかな。とも思っています。
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